2020年9月24日の東京弁護士会臨時総会で

「死刑制度の廃止へ向け、まずは死刑執行停止を求める決議」に賛成してください!

東京弁護士会 有志 呼び掛け人

新倉   修

岩井 重一
24

羽成  守
28

大谷 恭子
30

西畠  正
30

竹之内 明
31

塚越  豊
31

伊藤  茂昭
32

四宮  啓
33

菊地裕太郎
33

緒方 孝則
34

安井  規雄
34

篠塚  力
36

伊井  和彦
37

津村  政男
37

金子  正志
38

鈴木  善和
39

矢吹 公敏
39

伊豆  隆義
40

高岡  信男
40

中西  一裕
42

平澤 慎一
43

池田  和郎
44

江坂  春彦
46

児玉  晃一
46

寺町  東子
46

加納小百合
47

河井  匡秀
49

川村  百合
49

永島  賢也
49

村林  俊行
49

渡邉  良平
49

竹内英一郎
50

吉田    修
50

髙橋  俊彦
52

中井 陽子
54

坂根  真也
57

鈴木加奈子
59

山本  彰宏
59

吉原  隆平
59

前田    領
60

石渡  幸子
61

星野久美子
62

石井  城正
63

押田  朋大
63

藤川  忠宏
64

山崎  岳人
64

棚橋  桂介
66

牧田  史
66

岡崎 槙子
67

須﨑  友里
67

徳永  裕文
67

我妻 大輔
69

鵜飼 裕未
70

田中 雄吾
70

 戸塚 史也
70

 

私たちが、死刑制度を廃止すべきと考える理由の骨子は以下のとおりです。

  1.  国家が人の命を奪うことは許されない。
  2. 誤判・冤罪の危険。
  3. 死刑の犯罪抑止力は証明されていない。
  4. 死刑廃止は国際的潮流。

弁護士会が決議することの意義

弁護士は、法律制度の改善に努力する義務があります(弁護士法1条2項)。死刑制度は、まさに生命に関わる人権問題、刑事司法制度の問題として、弁護士会が意見を表明するにふさわしい問題です。
政治的な党派性はありません。
これまでも弁護士会は、消費者対企業、労働者対使用者、刑弁対民暴など、個々の会員の取扱業務によって意見対立があるテーマについて、少数者・弱者の人権保障を重視する立場から、たくさんの意見を述べ、社会を動かしてきました。
弁護士会の決議は、着実に社会を変えることができます。当番弁護士制度から被疑者国選弁護制度を立法化させたのが良い例です。

世論も変化しています 

死刑存置派が8割? いえ、違います。最新の世論調査では、「将来も死刑を廃止すべきでない」という人は44%にまで減ってきています。特に、若者層での死刑存置の意見が減っています。

被害者支援と死刑廃止決議は両立します

弁護士会も私たちも、それぞれに被害者・遺族の気持ちに寄り添った被害者支援活動を実践しています。

議論は熟しました

会内の死刑制度検討協議会での8年間に及ぶ議論をはじめ、すでに様々な場での議論を尽くした結果、7月17日に開催された会員集会では、もはや意見はほとんど出ませんでした。いざ、決める時です!

死刑は不可逆的

今この時も、誤判・冤罪の被害者が死刑を執行される危険があります。それは、国家による新たな犯罪被害者が生まれるということです。100人超の死刑確定囚がいます。時間はないのです。まずは死刑執行停止を!

詳細は、呼びかけ人それぞれの意見をお読みください!

 

2020年9月24日の東京弁護士会臨時総会で

「死刑制度の廃止へ向け、まずは死刑執行停止を求める決議」に賛成してください!

東京弁護士会 有志 呼び掛け人

新倉   修

岩井 重一
24

羽成  守
28

大谷 恭子
30

西畠  正
30

竹之内 明
31

塚越  豊
31

伊藤  茂昭
32

四宮  啓
33

菊地裕太郎
33

緒方 孝則
34

安井  規雄
34

篠塚  力
36

伊井  和彦
37

津村  政男
37

金子  正志
38

鈴木  善和
39

矢吹 公敏
39

伊豆  隆義
40

高岡  信男
40

中西  一裕
42

平澤 慎一
43

池田  和郎
44

江坂  春彦
46

児玉  晃一
46

寺町  東子
46

加納小百合
47

河井  匡秀
49

川村  百合
49

永島  賢也
49

村林  俊行
49

渡邉  良平
49

竹内英一郎
50

吉田    修
50

髙橋  俊彦
52

中井 陽子
54

坂根  真也
57

鈴木加奈子
59

山本  彰宏
59

吉原  隆平
59

前田    領
60

石渡  幸子
61

星野久美子
62

石井  城正
63

押田  朋大
63

藤川  忠宏
64

山崎  岳人
64

棚橋  桂介
66

牧田  史
66

岡崎 槙子
67

須﨑  友里
67

徳永  裕文
67

我妻 大輔
69

鵜飼  裕未
70

 田中 雄吾
70

戸塚 史也
70

 

私たちが、死刑制度を廃止すべきと考える理由の骨子は以下のとおりです。

  1.  国家が人の命を奪うことは許されない。
  2. 誤判・冤罪の危険。
  3. 死刑の犯罪抑止力は証明されていない。
  4. 死刑廃止は国際的潮流。

弁護士会が決議することの意義

弁護士は、法律制度の改善に努力する義務があります(弁護士法1条2項)。死刑制度は、まさに生命に関わる人権問題、刑事司法制度の問題として、弁護士会が意見を表明するにふさわしい問題です。
政治的な党派性はありません。
これまでも弁護士会は、消費者対企業、労働者対使用者、刑弁対民暴など、個々の会員の取扱業務によって意見対立があるテーマについて、少数者・弱者の人権保障を重視する立場から、たくさんの意見を述べ、社会を動かしてきました。
弁護士会の決議は、着実に社会を変えることができます。当番弁護士制度から被疑者国選弁護制度を立法化させたのが良い例です。

世論も変化しています 

死刑存置派が8割? いえ、違います。最新の世論調査では、「将来も死刑を廃止すべきでない」という人は44%にまで減ってきています。特に、若者層での死刑存置の意見が減っています。

被害者支援と死刑廃止決議は両立します

弁護士会も私たちも、それぞれに被害者・遺族の気持ちに寄り添った被害者支援活動を実践しています。

議論は熟しました

会内の死刑制度検討協議会での8年間に及ぶ議論をはじめ、すでに様々な場での議論を尽くした結果、7月17日に開催された会員集会では、もはや意見はほとんど出ませんでした。いざ、決める時です!

死刑は不可逆的

今この時も、誤判・冤罪の被害者が死刑を執行される危険があります。それは、国家による新たな犯罪被害者が生まれるということです。100人超の死刑確定囚がいます。時間はないのです。まずは死刑執行停止を!

詳細は、呼びかけ人それぞれの意見をお読みください!

 代理人選任届

代理人選任届の提出をお願いします。

1.東京弁護士会から届いた代理人選任届用の往復葉書をお持ちの方は、第2号議案の賛成欄に◯印を付けて、署名押印の上、9月17日午後4時までに東京弁護士会役員室に郵送又は持参してご提出をお願い申し上げます。

2.そうでない方は、次のリンクから代理人選任届をダウンロードの上、同様に第2号議案の賛成欄に◯印を付けて、署名押印の上、9月17日午後4時までに東京弁護士会役員室に郵送又は持参してご提出をお願い申し上げます。

代理人選任届のダウンロード

私たちの意見

河井匡秀 49期

 49期の河井匡秀です。私はこれまで、名張毒ぶどう酒事件、光市母子殺害事件、オウム真理教の死刑事件等の弁護人をやってきました。

 死刑については、様々な問題点がありますが、私からは冤罪の問題について述べたいと思います。私は、冤罪の存在を理由として、死刑制度の廃止に賛成し、本議案に賛成します。

 名張事件は1961年に発生した殺人事件です。犯人とされた奥西勝さんは、第一審で無罪となりながら、控訴審で有罪・死刑となり、確定しました。第7次再審請求で再審開始決定が出されますが、その後に取り消され、奥西さんは2015年に獄中で亡くなりました。

 再審開始を取り消した決定は、「極刑が予想される重大犯罪について、自ら進んで、あえてうその自白をするとは考えられない」と決定文に明記しています。ところが、同じ裁判長は、無期懲役事件の布川事件では、自白の信用性を否定し、再審開始としています。

 同じく死刑再審事件の袴田事件も、DNA鑑定により、有罪の最大の根拠となった「五点の衣類」は捜査機関によって捏造されたとして再審開始が決定され、「これ以上拘置を継続することは耐え難いほど正義に反する」として、袴田巌さんは釈放されました。捜査機関による証拠の捏造は昔からあり、最近は村木厚子さんの事件でもありました。ところが、その後裁判所は「捜査機関による捏造は考えられない」として、再審開始を取り消しました。

 2010年以降、無期懲役等の重大事件では、足利事件、布川事件、東電OL殺人事件、東住吉事件、松橋事件、湖東事件などが、再審無罪となっています。しかし、死刑事件である名張事件、袴田事件は救済されていないのです。

 このように、死刑事件であるがゆえに、かえって救済されない現実があることを、是非知っていただきたいと思います。

 このように言いますと、「冤罪と死刑は別問題であり、冤罪の問題はそれ自体として取り組むべきだ」と言われることがあります。

 また、「冤罪が全く問題とならない死刑事件はたくさんあるではないか」と言われることもあります。

 しかし、死刑を法制度、システムとして維持する以上、死刑冤罪事件を必ず抱え込むことになります。「絶対に冤罪を発生させない完璧な刑事司法制度」などというものは、机上の空論と言わなければなりません。

 しかも、我が国の刑事司法制度は、自白の偏重、検察官による証拠の不開示、捜査機関による証拠の捏造等、冤罪の救済を著しく困難にさせる根本的な欠陥を抱えています。近い将来に、このような欠陥を改善できる確実な見込みがあるのでしょうか。答えはノーと言わざるを得ません。

 そのために、名張事件や袴田事件のような死刑冤罪事件が現実に存在し、死刑事件であるがゆえに救済されないという矛盾が存在しているのです。

 これまでにも、死刑冤罪事件は4件もありました。免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件です。

 また、現在の死刑確定事件のうち多数の事件は、公訴事実の全部または一部を争っています。現時点の確定死刑囚は110人ですが、約70人が再審請求をしていると言われています。

 このうち、誤判の疑いがあるとして日弁連が支援している死刑確定事件は4件あります。袴田事件、マルヨ無線事件、鶴見事件、難波ビデオ店放火事件です。

 日弁連支援事件以外にも、冤罪を訴え、その疑いを指摘されている死刑確定事件は少なくありません。例えば、道庁爆破事件、宮代事件、推理作家の島田荘司さんが支援する秋好事件等が挙げられます。和歌山カレー事件についても、冤罪の疑いを指摘する声があります。

 さらには、冤罪を訴え、その疑いを指摘されながらも、死刑が執行された事件が、これまでに少なくとも3件あります。福岡事件、菊池事件、飯塚事件です。特に、2008年に死刑が執行された飯塚事件は、DNA鑑定が有罪の大きな根拠となっていましたが、このDNA鑑定は足利事件と同じものであり、信用性は否定されました。それにもかかわらず、死刑が執行されたのです。1962年に死刑が執行された菊池事件についても、ハンセン病患者であった被告人に対する差別と偏見の中、「特別法廷」において、手続的保証がない憲法違反の状態で確定し、死刑が執行されたのです。

 そして、再審請求をしていても、死刑の執行は止まりません。近年、再審請求中にもかかわらず、死刑が執行されていることは記憶に新しいところです。実は、名張事件の奥西さんも、第5次、第6次の再審請求中に、法務省が死刑執行の準備に入ったと思われたことがありました。弁護団の努力によって、すんでのところでストップできたものです。

 このように、我が国において、無実の人の死刑を執行してしまうという可能性は、現実のものなのです。

 冤罪の疑いがないという犯人の死刑を執行するために、無実の人の死刑を執行してしまうリスクを負えるのでしょうか。両者を比較できるのでしょうか。

 冤罪で死刑を執行することは究極の人権侵害です。どのようなことがあっても、正当化することはできません。他方、死刑は終身刑等によって代替することが可能です。

 我が国において、死刑冤罪事件が現実に存在し、死刑冤罪事件を救済・防止することができない以上、死刑制度は廃止されなければなりません。

 世界で140ヶ国以上が死刑を廃止していますが、多くは冤罪の存在を理由としています。それが文明国の理性ではないでしょうか。

 人権の擁護と社会正義の実現は、弁護士の使命です。日弁連は、1991年から死刑の問題について取り組みを始め、2016年の福井人権大会において、2020年までに死刑の廃止を目指すことを決議しています。最大の単位会である東京弁護士会が、死刑廃止の問題に背を向けてはならないと思います。

 是非とも、圧倒的多数の賛成をもって本議案が可決されることを、強く望みます。

徳永裕文 67期

67期の徳永裕文です。本議案に賛成の立場から意見を述べさせていただきます。

私は現在弁護士6年目の若輩です。ただ、そのまだ短い経験の中で、2件、原審で死刑を言い渡された事件の控訴審の弁護人を担当させていただきました。

担当した事件の事案の詳細について申し上げることはしませんが、その経験の中で私が感じたことを申し上げたいと思います。

1件目に経験した事件は、公訴事実自体にはおおむね争いがない事件で、死刑かそうでないか、が争点の事件でした。

私の元依頼者は、一般の人とは異なる環境に生まれ、一般の人とは異なる環境で育ちました。そして、先天的なものと後天的な影響があいまって、精神的な障害をも抱えていました。このような生きづらさを抱えて、幼少時代、少年時代を過ごし、生きづらさを抱えたまま年齢的には大人になり、大人になってからも、生きづらさを抱えながら生活をしてきました。やがて、その生きづらさが彼を色々な意味で追い詰めることになり、最後には極限の状態に陥り、その矢先に事件を起こしてしまいました。

もちろん、そうであるからといって、被害者の方々がかけがえのない命を奪われる理由にはなりません。

しかし、ひとつ思ったことがあります。もし私が、彼と同じ境遇で生まれ育ち、彼と同じ境遇に立たされたとき、それでも私は彼と同じことを絶対にしないといえるだろうか。逆に、彼がもし私の境遇だったら、彼は同じ過ちをしなかったはずだ。私はたまたま恵まれ、彼はたまたま恵まれなかった-つまり、私と彼は、紙一重だったに過ぎない。私は一つ間違えれば、彼になっていたかもしれない。それが、その事件を通じて、彼と何度もコミュニケーションを重ねたことを通じて、最も強く思ったことでした。

どんな極悪人であったとしても、極悪人になったことには必ず理由があります。そうなった理由の全部がその人の自己責任であるはずはありません。そうであるのに、『国家の制度』として、その人の命を絶ち、その存在自体をこの世から消し去ってしまうということには、どうやっても正当化する理由を見いだすことができません。

ですから、死刑は本来的に廃止するべきであって、まずは執行停止を求めるということに、賛成いたします。

山崎岳人 64期

64期の山崎岳人です。今、東京弁護士会が死刑廃止決議をすることの適否・当否について述べます【PDF参照】。

鵜飼裕未 70期

70期の鵜飼裕未です。
私は、本議案に賛成します。

私は、死刑制度は廃止すべきと考えています。
私は、弁護士になって3年目です。
大学生の頃まで死刑制度に賛成していました。
ニュースを見て、被害者や被害者遺族に自分や自分の家族を重ねることはあっても、「犯罪者」とされる人々に自分を重ねることはありませんでした。

大学で犯罪学や刑事政策を学びました。
環境があたえる影響の大きさを知りました。
永山事件の永山則夫さんの「無知の涙」を読み、過酷な生い立ちを知りました。
罪を犯してしまう人も、生まれつき私と違う特別の存在であるわけではなく、同じ一人の人間であるということを理解しました。
環境が違えば自分が被疑者・被告人だったかもしれないと思うようになりました。

ロースクールの学生時代に、北千住パブリック法律事務所にエクスターンに行った際、弁護人の仕事は被疑者被告人に別の角度から光を当てることだと聞きました。
自分だったかもしれない被疑者・被告人に別の角度から光を当てたいと思い、刑事弁護人を志しました。

私は、弁護士になり、北千住パブリック法律事務所に所属して、弁護人として数十人の被疑者被告人と出会いました。
殺人事件のような重大事件の被疑者被告人も含めて、彼らも私と同じ一人の人間であるという当たり前のことを実感しました。
出会った被疑者被告人全員に光を当てるべき部分がありました。
彼らのその部分はニュースを見ているだけでは見えなかった部分だと思います。

死刑制度を存置する理由の一つとして、国民の大部分が賛成している、ということが挙げられます。
しかし、かつての私のように、知ることで、考えがかわる人も多いのではないでしょうか。

弁護士として中学生に向けて話をする時には、弁護士の仕事について人権を守る仕事だと説明しています。
そして、人権は人が人でいることで最初からあるもの、生まれたときからあるものだと伝えています。
死刑は被告人の人権を否定する制度です。
そのような制度は廃止すべきだと考えます。
私は、死刑制度廃止に向けまずは死刑執行停止を求める決議に賛成します。